アドラー心理学・ELM(エルム)講座や、

 

 

特別養護老人ホーム及び利用者宅への

 

訪問リハビリテーションを行っている、

 

 

理学療法士の山田 鷹です。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

アドラー心理学の知恵を医療現場で *

 

 

 

 

 上谷 実礼 著

 

『ミレイ先生のアドラー流

 “勇気づけ” 保健指導』

 

 

 読了しました。

 

 

 

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産業医として、働く人の心身の健康を

 

 

サポートされているミレイ先生。

 

 

 

 

 

 

産業医として駆け出しのころ、

 

 

 

保健指導の楽しさや醍醐味について

 

なかなか理解できずに、

 

 

 

「私は保健指導が嫌いで、

 

 できればやりたくない」

 

 

 

とまで感じていたミレイ先生が、

 

 

 

 

日々、相談者と向き合い続けている中で

 

 

「アドラー心理学」や「勇気づけ」と出会い、

 

 

 

 

 

そこから手探りで積み上げてこられた

 

 

「アドラー流勇気づけ保健指導」について、

 

 

 

 

 

 

保健指導に関わるあらゆる立場の方へ

 

 

共感される姿勢を大切にしながら、

 

 

 

 

かつ、普段のミレイ先生の

 

 

明快な語り口の雰囲気そのままに、

 

 

 

まとめ上げられている一冊です。

 

 

 

 

得られるのは「支援者としてのマインド」 *

 

保健指導をおこなう支援者は、

 

 

 

 

「健康診断結果の説明の仕方」や

 

 

「傾聴のスキル」、

 

 

 

「生活習慣の改善を提案するための

 

 具体的な情報」などの、

 

 

 

 

(「支援者が相談者に与える影響」という情報も含めた)

“どんな情報を相談者に伝えれば良いのか”

 

 

 

ということについて学ぶ必要があり、

 

 

 

学べる機会も多いですよね。

 

 

 

 

 

 

 

でも、そのような情報を

 

相談者に伝えるためには、

 

 

 

情報を伝えられる関係性を構築し、

 

維持していくことも必要不可欠

 

 

 

 

 

だけど、

 

 

そのための知恵(ノウハウ)については

 

系統立てて学べる機会が少なく、

 

 

 

 

 

 

また、そのような知恵(ノウハウ)

 

重要だということを、

 

 

 

直接的な話題として

 

日常的に掘り下げる場面も

 

 

多くはないのかなと思います。

 

 

 

・・・

 

 

 

どのように状況を認識し、

 

どのような精神状態で、

 

どこを精神的・実際的なゴールと捉えるのか、

 

 

のようなものを総称して「マインド」

 

ここでは表現しますが、

(本書の中で「マインド」と表記されている場合も

 同様のニュアンスだと思います)

 

 

 

 

本書を読むと、

 

 

“どんなマインドで相談者に接すれば良いのか”

 

 

 

“どんなマインドで職場の方と接すれば良いのか”

 

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“どんなマインドで保健指導を

 

  取り巻く環境に接すれば良いのか” など、

 

 

 

 

 

このような

 

 

 

“どのようなマインドで

 

  保健指導の場に接すれば良いのか”

 

 

について学ぶことができ、

 

 

 

 

相談者へ情報を伝えられる関係性を構築し、

 

維持していくための知恵(ノウハウ)を、

 

 

得ることができるんです。

 

 

 

・・・

 

 

“勇気づけの関わり方” の

 

具体な実践例がたくさん載っているので、

 

 

 

“どのようなマインドで

 

  ○○の場に接すれば良いのか”

 

 

という視点に読み替えれば、

 

 

 

 

保健指導に関わる方だけでなく、

 

対人援助職といわれる職業についている方や、

 

 

 

大きく捉えれば、

 

 

何か自分の知っていることや

 

体得していることを

 

誰かに提供することのある方にとっても、

(これって全員?笑)

 

 

読み応えがあると思います。

 

 

 

 

なおミレイ先生は、

 

本書においては

 

「勇気づけ」とは「課題を乗り越えるためのエネルギーが出るように応援すること」です。

(中略)具体的に保健指導の場合では、支援者は相談者に「課題の乗り越え方を教えたり、課題の解決を肩代わりしたりする」のではなく、「相談者が自ら主体的に健康課題に向かい合い、それを乗り越えるためのエネルギーが出る」ように応援するのです。

─「プロローグ pp25」より

 

と、このような

 

「勇気づけ」の定義をされています。

 

 

 

 

 

 

まずは「プロローグ」から読もう *

 

 

現在の日本において、

 

 

「保健指導」がどのような

 

システム上の特性を持っているか

 

 

 

 

や、

 

 

 

 

また、そのシステムの中で活動する

 

保健指導実践者(支援者)が、

 

 

どのような精神状態に陥りやすいのか

 

 

 

 

などについて、「プロローグ」で

 

 

丁寧に取り上げられているので、

 

 

 

 

この部分を読むだけでも

 

 

きっとかなりのモヤモヤが

 

晴れること間違いありません。

 

 

 

 

保健指導に漠然としたモヤモヤがある方は、

 

 

「プロローグ」から読んでみましょう。

 

 

 

 

 

 

第3章で、自分の抱えている疑問や悩みが取り上げられていないか調べよう *

 

 

第3章

「こんなときどう対応する?(事例紹介)」では、

 

 

実際にミレイ先生や

 

周囲の支援者のかたが体験されたり、

 

 

相談を受けた事例が

 

 

20ケース挙げられており、

 

 

 

かなり細かいところまで

 

 

取り上げられている印象です。

 

 

 

 

 

 

個人的には、

 

 

ケース05「おしゃべりしすぎる相談者」

 

ケース12「相談者に共感しすぎてしまう」

 

ケース13「産業医から厳しく指導するように指示が出ている」

 

ケース17「面接担当者がよく変更になる職場」

 

ケース18「主治医の治療方針に不安をおぼえる相談者」

 

ケース19「人事部が協力的でない」

 

 

について、

 

 

“勇気づけ” の視点から

 

ひとつの回答を示してもらえたことで、

 

 

モヤモヤが解消♪

 

 

・・・

 

 

ケース解説の際、

 

 

アドラー心理学用語などの

 

普段聞き慣れない言葉づかいには、

 

 

第1章や第2章で、その言葉について

 

説明しているページが記載されているので、

 

 

 

いきなり第3章から読み始めても

 

無理なく読めると思います。

 

 

 

 

 

もし、ページが記載されていない用語で

 

わからないものがあれば、

 

 

目次のページを調べると、

 

どこでその用語が

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取り上げられているのかわかるので、

 

 

 

 

必要に応じて、第1章や第2章を読んでいく

 

というスタイルがおすすめです。

 

 

 

 

というわけで、

 

 

はっきりとした疑問や悩みがある場合には、

 

第3章から読んでみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

論理的な説明と、感覚的に理解させてもらえる部分のバランスが気持ちいい〜 *

 

 

「アドラー心理学」や

 

「勇気づけ」を学んでいて、

 

 

 

「勇気づけ」の

 

コミュニケーションの実践って、

 

 

非常に感覚的で、主観的で、

 

臨機応変的なものだなぁと

 

 

最近よく感じることがあります。

 

 

 

 

 

同じ相手に対しても、その時その時で

 

 

どんな対応が「勇気づけ」になるのかは

 

変わってくるし、

 

 

 

 

いちいち自分の対応が

 

相手にとって「勇気づけ」になっているのかを

 

 

確認するわけにもいかないので、

 

 

 

常に手探り状態。

 

 

 

 

 

関係性は目に見えないので

 

実態も掴みづらいですし、

 

 

 

とても相対的で、

 

主観的な三次元のものなので、

 

 

 

理解することも、伝えることも

 

 

なかなかムズカシ〜。。。

 

 

 

 

 

 

球体のように三次元的なものを、

 

 

文章やイラスト、図や表などの

 

二次元的なものを使って表現するには、

 

 

 

球体自体には本来存在しない

 

影のようなものがどうしても混ざってくる

 

 

といったイメージでしょうか。

 

 

 

 

だから、いろんな手段を使ったり

 

 

いろんな角度から球体を表現することで、

 

 

 

じわじわとその特徴を伝えていくことが

 

大切になるんだと思います。

 

 

 

・・・

 

 

 

感覚的で、より実践的な情報を

 

二次元のもので伝えるには、

(文章やイラスト、図や表など)

 

 

事例紹介という形はわかりやすい。

 

 

 

 

 

でも、その事例紹介をするには、

 

 

最低限の論理的な説明が

 

必要になってくるし、

 

 

それに伴って

 

専門的な用語も必要になる。

 

 

 

 

 

 

 

少し「本の紹介」から話が逸れましたが、

 

 

 

つまり何が言いたいのかというと、

 

 

 

 

本書の場合は、

 

 

事例紹介をしている第3章と、

 

 

 

その論理的な説明に必要な

 

最低限の情報を補っている

 

 

第1章

「保健指導に活かすアドラー心理学のエッセンス」

第2章

「実践!アドラー流勇気づけ保健指導」

 

 

との

 

 

バランスがとても気持ちいい〜

 

 

と感じたということなんです。

 

 

 

 

 

アドラー心理学には

 

たくさんの情報がありますが、

 

 

  • 原因論的な考え方で物事をとらえると、「悲観主義に陥りがちになる」
     
  • ある人が設定する目的は常にその人にとっての「善(ためになること)」
     
  • 全体としての分割することのできない自分が、その時どきに「自分にとって善である」「目的にかなっている」「メリットがある」と思えることを「自己矛盾なく選んでいる」と考える
 
などなど、

 

 

 

ミレイ先生の実践経験に基づき、

 

こんなふうに重みづけをしてまとめられている、

 

 

本書のスッキリ感が好きということです♪

 

 

 

 

 

 

 

そしてやっぱりハズせない「エピローグ」 *

 

 

相談者へ情報を伝えられる関係性を構築し、

 

維持していくための知恵(ノウハウ)が、

 

 

 

「アドラー流勇気づけ保健指導」として、

 

 

本書にはいくつかの提案がされていますが、

 

 

 

 

その提案全体を支える軸となる

 

考えについて、

 

 

 

「エピローグ」で

 

ミレイ先生は熱く語っておられます。

 

 

 

他者を勇気づけるためにもっとも大切なことは、「小手先の技法ではなく、自分を勇気づける生き方なのだ」という考えに至りました。

le=”font-size:0.7em;”>─「エピローグ pp202」より

 

これが、本書全体を貫いている軸となり、

 

 

 

読むだけでほっと身体のチカラが抜け、

 

また頑張ってみよう!と

 

 

 

目の前の課題を乗り越えるための

 

エネルギーが湧いてくる箇所が

 

たくさんあるんですね〜。

 

 

 

 

この本はすごいですよ。

 

 

 

みなさんも、

 

 

ミレイ先生がどうして

 

このような想いにたどり着いたのか、

 

 

 

本書を読んで

 

その気持ちの流れを味わってみてはいかが♪

 

 

 

そして、働き方や自分の生き方について

 

見直すいい機会にしてみては♪

 

 

 

 

 

【おわりに】

なんだかラブレターのような記事に仕上がりました。笑

たまにこういう記事を書く癖があるみたいなので、みなさま、今後ともよろしくお願いしま〜すΨ(`∀´)Ψヶヶヶ♪

 

 

 

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